メアドもLINE登録もいりません。公式MCPサーバー一覧、ここに全部置いておきます

最近SNSでやたら流れてくる、「MCPサーバー カオスマップ2026」とか「AI連携できるサービス全◯◯件まとめ(スプレッドシート付き)」みたいなやつ。

見たことある人、多いと思う。で、続きを見ようとすると「無料会員登録で全件ダウンロード」「LINE友だち追加で特典プレゼント」。

いや、ちょっと待ってほしい。大事な個人情報を晒してまで、公開情報を手に入れなあかんの?

中身は「どこのサービスがMCPサーバーを出しているか」。これ、各社が自分の公式サイトやGitHubで堂々と公開している情報だ。それを見るためにメールアドレスとLINEを差し出して、この先しばらく営業メールとセミナー案内を受け取り続ける。どう考えても割に合わない。うざい。

ちょっと本気で調べてみたので、先に結論を言うと、

  • 海外の主要SaaSは、ほぼ全部が公式MCPサーバーを持っている。しかも大半はURLを登録するだけで使えるリモート型。
  • 国産も2026年に入ってから、会計・EC・在庫・契約・レンタルサーバーまで一気に増えた。
  • 一方で、ネットで「◯◯ MCP」と検索して出てくるものには、公式じゃない個人作のものや、名前が似ているだけの別物も普通に混ざっている。

つまり必要なのは「登録しないと見られない秘伝のリスト」じゃなくて、「公式かどうかをちゃんと確かめたリスト」だった。なんだそういうことか。

というわけで、うちで作って全部ここに無料で置いておく。国産38件・海外40件、すべて提供元の公式情報(2026年10月22日時点)で1件ずつ確認済み。メアドもLINEも要りません。社内共有も勉強会資料への転載も、出典さえ書いてもらえればご自由にどうぞ。

そもそもMCPサーバーとは

MCP(Model Context Protocol)は、ClaudeやChatGPT、Gemini、Copilotなどの生成AIを、外部のサービスやデータにつなぐための共通規格です。各サービスが「MCPサーバー」を用意しておけば、AI側は共通の方法でそのサービスを読み書きできます。たとえばBacklogのMCPサーバーをつなげば、「今週期限の課題をまとめて」とAIに頼むだけで、AIがBacklogを検索して答えてくれるようになります。

規格そのものの動きも押さえておきましょう。

  • 2025年12月:中立団体へ移管 開発元のAnthropicが、Linux Foundation傘下の Agentic AI Foundation(AAIF)にMCPを寄贈しました。AAIFはAnthropic・Block・OpenAIが共同で立ち上げた団体で、特定企業の規格ではなく業界共通の規格という位置づけがはっきりしました。
  • 2026年7月28日:最新仕様を公開 接続時のセッション管理をなくして構成を単純にしたほか、AI画面上にUIを表示する「MCP Apps」や長時間処理向けの「Tasks」が拡張機能として加わり、認可の仕組みもOAuth / OIDCに寄せる形で見直されました。
  • 公式MCP Registry はまだプレビュー 公式のサーバー登録簿(registry.modelcontextprotocol.io)も動いていますが、正式版までに仕様変更やデータのリセットがありうるとされています。

この一覧の見方

項目意味
公式提供元が運営・配布しているMCPサーバー(ソースは非公開のものを含む)
公式OSS提供元がGitHubなどでソースコードを公開しているもの
リモート提供元がサーバーを運営しており、URLを登録するだけで使える形態。設定が楽で、管理者が一括で制御しやすい
ローカルnpx や Docker などで、利用者のPCや自社サーバー上で動かす形態。APIキーなどを自分で管理する
記載なし確認した公式資料に形態の記載がなかったもの。推測では埋めていません

個人や有志が作った「コミュニティ版」は、公式版があるサービスでは原則として載せていません。サービス名のリンク先は、提供元の公式ドキュメント・GitHub・プレスリリースです(一部は報道記事)。

国産サービスの公式MCPサーバー

2025年はBacklog、kintone、Chatwork、LINEといった開発者に近いサービスがOSSで先行し、2026年に入ってからは会計・EC・在庫管理・契約管理など業務SaaSのリモートMCP対応が一気に進みました。

業務・プロジェクト管理・コミュニケーション

サービス提供元・種別形態できること
Backlogヌーラボ/公式OSSローカル(npx・Docker)課題・プロジェクト・Wikiの検索、作成、更新
kintoneサイボウズ/公式OSSローカル(npm・Docker)アプリ設定の取得、レコードの追加・更新・削除、フィールド変更と運用環境への反映
Garoonサイボウズ/公式OSSローカル(npx・Docker)予定の登録・取得、空き時間の検索、施設やユーザーの一覧、掲示板の閲覧
Chatworkkubell/公式OSSローカル(npx)メッセージ・タスク・チャットルームの読み書き
LINE Messaging APILINEヤフー/公式OSSローカル(npx・Docker)LINE公式アカウントからのメッセージ送信、プロフィール取得
Jicoo公式記載なし(OAuth 2.0)予約ページの作成・編集、複数カレンダーの空きから候補日を提案
SansanSansan/公式記載なし(営業窓口経由で申込)名刺や接点履歴など社内に蓄積した顧客データをAIから検索
MiiTelRevComm/公式(β)リモート通話・会議の文字起こしや解析データをAIで分析
NotePM公式(AIコネクタ機能)記載なし社内マニュアルの検索・回答、ページの作成・更新。全プラン追加料金なし

会計・金融・契約

サービス提供元・種別形態できること
freeeフリー/公式(OSS版あり)リモート https://mcp.freee.co.jp/mcp(推奨)・ローカル会計・人事労務・請求書・工数管理・販売の約270本のAPIを操作。業務手順をまとめたAgent Skillsも同梱
マネーフォワード クラウド会計マネーフォワード/公式リモート仕訳の取得・作成・更新、試算表やマスタの取得。対象はクラウド会計・確定申告
クリプタクトpafin/公式リモート https://mcp.cryptact.com/mcp暗号資産の損益集計、取引検索、保有資産の評価(読み取り専用)
Sansan Contract OneSansan/公式記載なし契約書データをAIから検索・活用
ContractS CLMContractS/公式リモート(管理画面から接続)案件の起票・レビュー・承認、契約台帳の更新

EC・在庫・店舗

サービス提供元・種別形態できること
カラーミーショップGMOペパボ/公式(AIコネクター)リモート商品管理・受注管理などの定型業務を会話で処理
zaicoZAICO/公式接続URLを登録する方式在庫の登録・入出庫・発注記録と在庫分析
ストアレコード公式記載なし売上・在庫・利益データを取得してレポートや発注提案に活用
エルメ(L Message)ミショナ/公式リモート https://mcp.lmes.jp/mcpLINE配信の実績分析と下書き作成(送信は管理画面で実行)

ナレッジ・CMS

サービス提供元・種別形態できること
microCMSmicroCMS/公式OSSリモート(β)・ローカル(npx、原則更新停止)コンテンツの一覧・作成・更新・削除、メディアやAPI情報の参照
esaesa LLC/公式OSSリモート(β)https://mcp.esa.io/・ローカル記事・コメントの検索、作成、更新、アーカイブ
DocBaseクレイ/公式リモート(OAuth 2.1)・ローカルドキュメントの検索・作成・整理。管理者が接続を取り消し可能
baserCMSベーサー・ファウンデーション/公式(5.4.0標準機能)記載なし(OAuth 2.1)固定ページ・ブログ記事・カスタムコンテンツの読み書き。管理画面と同じ権限で動作
SpreadJSメシウス/公式記載なし(MCPトークンが必要)SpreadJSのドキュメント・API・サンプルコードをAIコーディングツールに提供

インフラ・ホスティング・開発

サービス提供元・種別形態できること
SORACOM MCP Serverソラコム/公式OSS(Early Access)ローカル(npx・Docker)SIMの状態・通信量・請求の確認、SIMの停止など
SORACOM Knowledge MCPソラコム/公式リモート https://knowledge-mcp.soracom.com(認証不要・無料)公式ドキュメントとAPIリファレンスの検索(読み取り専用)
ConoHa VPSGMOインターネット/公式リモートVPS・ボリューム・ネットワーク・SSH鍵の操作、リソース使用量の取得
Xserverエックスサーバー/公式ローカル(npx)WordPress導入、ドメイン・DNS・SSL、メール、DB、バックアップ、WAFなどの設定
ロリポップ!GMOペパボ/公式リモート(トークン認証)レンタルサーバーの操作
ムームードメインGMOペパボ/公式リモート(OAuth)ドメインの検索・購入、DNSレコード管理、契約状況の確認
MagicPod公式OSSローカル(npx)テスト実行の開始、結果・ログの取得、テストケース生成の依頼

データ・生活・その他

サービス提供元・種別形態できること
行政手続MCPデジタル庁/公式OSS(技術検証サンプル)ローカル(Python)約7.5万件の行政手続データを自然言語で検索・集計
ウェザーニューズ 気象データウェザーニューズ/公式(β)リモート(APIキー必須)緯度経度を指定して気象予報を取得(国内1kmメッシュ)
駅すぱあとヴァル研究所/公式記載なし経路・運賃の探索、駅情報の取得、時刻表を使った探索
NEWT(旅行)令和トラベル/公式OSS記載なしツアー・ホテルの検索、空き状況と価格の確認
LISTEN公式記載なし(APIキー)ポッドキャストの番組・エピソード・文字起こしの取得と検索
toittaはてな/公式(β)記載なしインタビューの文字起こしや発言の検索・引用(読み取り専用)
Kikuvi公式記載なし(専用パッケージで設定)ヒアリングの設計、招待リンク発行、結果取得とレポート出力
awoo GEO Suite公式記載なし(OAuth)AI検索での言及率・引用率や競合比較の分析(読み取り専用)

海外主要サービスの公式MCPサーバー

海外の主要サービスは、ほぼすべてが公式MCPサーバーを持っています。しかも大半は提供元が運営するリモートMCPで、URLを登録してOAuthでログインするだけで使い始められます。

業務・コラボレーション

サービス提供元・種別形態できること
Notion公式リモート https://mcp.notion.com/mcpワークスペース検索、ページ作成・更新、データベース照会
Asana公式リモート https://mcp.asana.com/v2/mcpタスク・プロジェクトの作成と管理、レポート作成
Atlassian Rovo MCP Server公式リモート https://mcp.atlassian.com/v2/mcpJira・Confluence・Bitbucketなどを既存の権限内で検索・操作
Linear公式リモート https://mcp.linear.app/mcp(読み取り専用版あり)Issue・プロジェクト・コメントの検索、作成、更新
Slack公式リモート https://mcp.slack.com/mcpメッセージ・ファイル検索、投稿、Canvas・リスト操作
Microsoft 365 / Teams公式リモート(Work IQ MCPに統合中。旧個別サーバーはレガシー扱い)メール・予定・Teamsチャット・SharePoint/OneDriveの読み書き
Google Workspace公式(Developer Preview)リモート(Gmail・ドライブ・カレンダーなどアプリ別)Gmail・ドライブ・カレンダー・ドキュメント・スプレッドシートの検索と作成
Zoom公式リモート(製品別)会議の作成などZoom製品ごとの操作
Box公式リモート https://mcp.box.comファイル検索・操作、Box AIによる質問応答
Dropbox公式(Beta)リモート https://mcp.dropbox.com/mcpファイル操作、共有リンク、版の復元
Miro公式リモート https://mcp.miro.com/ボードの読み取りと作成・編集
Figma公式リモート https://mcp.figma.com/mcp・デスクトップ版デザイン情報をコード生成に渡す、ファイルの直接編集
Canva公式リモート https://mcp.canva.com/mcpデザインの生成・編集・検索、各形式への書き出し
DeepL公式リモート https://mcp.deepl.com/v1/mcpテキスト・文書の翻訳、DeepL Write、用語集管理
Zapier公式リモート(ユーザーごとの接続URL)9,000以上のアプリのアクションを実行(1回の成功で2タスク消費)
n8n公式(製品機能)自社インスタンス上のリモート公開を許可したワークフローの検索・実行
ServiceNow公式(製品機能)自社インスタンス上に作成インスタンスの機能をツールとして外部AIに公開

CRM・EC・決済・マーケティング

サービス提供元・種別形態できること
HubSpot公式リモート(開発者向けはローカル)コンタクト・取引・チケットなどCRMデータの読み書き
Salesforce公式リモート(Hosted MCP)レコードのCRUD、Apex・Flowのツール化
Shopify公式開発用はローカル、ストア別にリモート(Storefront・顧客アカウント)開発ドキュメント参照、商品検索、顧客の注文確認
Stripe公式リモート https://mcp.stripe.comStripe APIの参照・操作。返金などは人の承認が必要
PayPal公式リモート https://mcp.paypal.com・ローカル請求書の作成・送信など加盟店業務
Square公式OSSリモート(Beta)・ローカル顧客・注文・商品などの操作
Ahrefs公式(Lite以上)リモートSEOデータの取得(APIユニットを消費)
Semrush公式(API付きプラン)リモートキーワード・被リンク・競合・トラフィック調査
Perplexity公式OSSリモート・ローカルWeb検索、出典付き回答、ディープリサーチ

開発・クラウド・データ・運用

サービス提供元・種別形態できること
GitHub公式OSSリモート https://api.githubcopilot.com/mcp/・ローカルリポジトリ・Issue・PR・Actions・セキュリティアラートの操作
GitLab公式(製品機能、Free以上)リモート(各インスタンスの /api/v4/mcp)Issue・MR・CI・Wikiの参照と操作
AWS公式リモート(東京リージョン対応)・OSS群はローカルAWS APIの実行、ドキュメント検索。操作はCloudTrailに記録
Azure公式OSSローカル中心Azureリソースの照会、KQL、デプロイ、診断
Google Cloud公式リモート(BigQuery・Cloud Runなど製品別)BigQuery・Cloud Run・Compute Engineなどの操作
Cloudflare公式リモート https://mcp.cloudflare.com/mcpCloudflare API全体の実行とドキュメント検索
Supabase公式OSSリモート https://mcp.supabase.com/mcpテーブル管理、SQL実行(読み取り専用モードあり)
Vercel公式リモート https://mcp.vercel.comプロジェクト・デプロイ管理、ログ解析
Sentry公式OSSリモート https://mcp.sentry.dev/mcp・ローカルエラー・Issue・トレースの調査
Datadog公式リモート(サイト別)ログ・メトリクス・ダッシュボード・アラートの照会
Snowflake公式リモート(アカウント内にマネージドで作成)Cortex Agent・Search・Analyst、SQL実行
Databricks公式リモート(ワークスペース内)Genieによる分析、SQL実行、ベクトル検索
PlaywrightMicrosoft/公式OSSローカル(npx・Docker)ブラウザ操作の自動化
1Password公式ローカル(デスクトップアプリ内蔵)環境変数・.envの管理。秘密情報の値はAIに渡さない設計

公式版が見当たらなかったサービス

次のサービスは、2026年10月22日時点で公式のMCPサーバーを確認できませんでした。検索すると個人作成のサーバーや外部の連携サービスが見つかることがありますが、公式ではない点に注意してください。

  • SmartHR、Jooto、STORES、ロジクラ、Scale人事評価、LegalOn、エキテン:公式発表が見つかりませんでした(個人版や外部コネクタ経由の接続のみ)。
  • BASE:GitHubで「base-mcp」と検索すると出てくるものは、ブロックチェーンの「Base」用で、ネットショップのBASEとは無関係です。名前の似た別物を取り違えやすい典型例です。
  • さくらのクラウド:公式組織が公開していたMCPサーバーは2026年4月にアーカイブされ、メンテナンス終了となっています。現在使える公式版は確認できませんでした。

導入前に押さえておきたいセキュリティの注意点

MCPサーバーをつなぐということは、AIに社内システムの操作権限を渡すということです。便利さの裏側にあるリスクも整理しておきます。

  • なりすましパッケージに注意 2025年9月には、npmで配布されていたメール配信サービス Postmark 用を名乗る非公式MCPサーバーが、更新の途中から送信メールを攻撃者にBCCで転送するよう書き換えられていた事件がありました。本物はnpmで配布されていなかったにもかかわらず、約1,500回ダウンロードされていたと報じられています。導入するときは、本記事のリンクのように提供元の公式ページからたどるのが基本です。
  • まずは読み取り専用・最小権限から Linearの読み取り専用エンドポイントやSupabaseの読み取り専用モードのように、書き込みを制限できるサーバーも増えています。最初は参照だけに絞り、書き込みは承認フローを挟めるものから広げるのが安全です。
  • プロンプトインジェクションとツールポイズニング AIが読み込んだメールやWebページ、ツールの説明文に悪意ある指示が仕込まれ、AIが意図しない操作をしてしまう攻撃です。OWASPはMCP特有のリスクを「MCP Top 10」(ベータ版)として整理しています。
  • 「シャドーMCP」を作らない 社員が個人の判断でMCPサーバーをつなぎ始めると、どのAIが何にアクセスしているのか誰も把握できなくなります。リモートMCPなら管理者が接続を一括で管理・取り消しできるものが多いので、社内で使ってよいサーバーの一覧を決めておくと安心です。国産ではTumikiのように、複数のMCPサーバーの権限管理とログ記録を一か所で行うゲートウェイ型のサービスも出てきています。

まとめ

というわけで、あの手の「登録したら見せてあげる一覧」の中身は、だいたい各社の公式サイトに普通に載っている情報だった。海外の主要SaaSはほぼ全部、国産も会計・EC・在庫・契約・ホスティングまで、もう公式ページを見ればわかる段階に来ている。まとめる手間はわかるので配っている側を馬鹿にするつもりはないけど、公開情報と引き換えに個人情報を求めてくる導線だけはうざいので、勝手に無料版を置いておく。

ただし、公式と非公式の見分け、権限の絞り方、社内での管理ルールづくりは、導入する側の宿題。まずは普段使っているサービスを1つ選んで、読み取り専用でつないでみるところからどうぞ。


本記事は、各サービスの公式ドキュメント・GitHubリポジトリ・プレスリリース(一部は報道記事)をもとに、2026年10月22日時点の情報を整理したものです。リンク先の一部(NotePM、カラーミーショップ、ContractS、awoo GEO Suite)は運営元の発表を転載・報道した記事です。MCPサーバーはβ版・プレビュー版も多く、提供形態・URL・対象プラン・料金は今後変更される可能性があります。実際に導入する際は、必ず各社の公式情報をご確認ください。本記事の一覧は、出典を明記のうえ自由に転載・社内共有いただけます。

参考情報